Belly DanceColumn

ベリーダンスと生理痛

ベリーダンスはホルモンバランスを整えるから生理痛にも良い、と聞いたことがあるかもしれません。

月経による3大不調

まずはじめに。

月経に関係する女性ホルモンの嬉しくない影響として『生理痛』や『PMS(月経前症候群』『PMDD(月経前不快気分障害)』があります。

生理痛

生理痛は、『プロスタグランジン』という生理中に分泌が盛んになる物質が原因で、主に身体に出る症状です。

プロスタグランジンは発熱や痛みを引き起こす物質なので、下腹部の痛みや腰痛、頭痛、めまいや吐き気などが多くなります。

PMS

PMSは、排卵後から生理前までに起こる症状で、はっきりした原因はわかっていないものの、女性ホルモンの乱高下の影響とする説が有力です。

頭痛や腰痛などの痛みのほか、生理前に胸が張ったり、肌が荒れたりするのもこのPMSの症状のひとつ。冷えやむくみも出やすくなり、なにかとイマイチな2週間です。

またPMSは身体症状だけでなく、精神的な症状が問題です。集中力がなくなったり無気力になるほか、イライラや不安感、孤独感などいわゆるネガティブな気分に陥りやすくなってしまうのです。

PMDD

PMDDは、PMSの中でも特に精神症状がひどいものを指します。感情のコントロールが効かないくらいの落ち込みや絶望感、他者への攻撃性など、深刻な症状が特徴です。

PMDDの場合はメンタルクリニックなどでカウンセリングや抗うつ薬などお薬を処方してもらう必要がありますので、毎月生理周期に合わせて激しい精神症状が出る方は、ぜひはやめに専門家を受診してください。

ベリーダンスの効果が期待できるのは?

ベリーダンスで使われるような腰の円運動は、骨盤周りの血行を良くして冷えた筋肉をほぐします。

また、音楽にあわせたリズム運動は幸せホルモンセロトニンを分泌したり、自律神経を整える効果も。

自律神経が整うとホルモンバランスも整えられるので、その意味では『PMS』の症状に良さそうですよね!

また、痛みのひどい生理痛に関しては、まずお薬で痛みを軽減するのとあわせて、骨盤まわりを温めて血行を良くするために無理のない範囲で動かすのがおすすめです。

痛いからといってじっとしていると意識が痛みに集中してしまうし、「痛い」を我慢していると身体全体がこわばってきます。痛みで筋肉がガチガチになって(痛み止めが切れたあとに)ますます痛くなってしまうので…

私の生理痛対策

私の場合、まずお薬を飲んでカイロを腰回りに貼ります。そのまま1時間くらい休んでいると楽になるので、そのあとにベリーダンスを。

とはいえ痛みが強いと動く気にならないので、まず先に痛みを軽くしてからベリーダンスを踊るという方法をとっています。

ベリーダンスを続けているとPMSや生理痛が楽になる?

これは経験上なんともいえません。

もともと生理痛が軽い人やPMSの症状が中心の人だったらそうかもしれないけれど、生理痛が重い人の場合はやはり対処療法にとどまるかなと個人的には思います。

ちなみに、『生理痛がひどい人=不健康な人、不健康な生活をしている人』という誤解は解いておきたいなぁと。

食事に気をつけて、運動もしていて、生活習慣に気をつけて、なんなら体内年齢は27才前後の私ですが、ずーっと生理痛はひどいです。

体温も高め、免疫力も高め、アスリート一歩手前くらいの数値で健康診断も良好。見た目上でも筋肉質で健康そのものなのに、生理のときは痛み止めがないと立っていられません。そうゆうものです。

そうゆう人はせめて対処療法として、一緒に踊りましょう!

生理痛があるときにおすすめのベリーダンス

生理時「プロスタグランジン」により痛みを感じやすくなっている体は自然とこわばる方向にいきます。その結果、筋肉が緊張して固まって血行不良になり、腰や首や肩周りの痛みまで引き起こすので…動かせる範囲で動かしていきましょう。

激しい動きはNG

生理のときはただでさえ身体のバランスが普段と違うし、生理痛がひどい人の場合は痛みで下腹部に力が入りづらく基本姿勢も崩れがち。

その状態で激しく動こうとすれば別の筋肉でカバーするしかなく、変なところを痛めてしまうかもしれません。

PMSや生理痛がひどい人で、腰まわりが痛い場合には、ゆったりめの動きがおすすめです。

おすすめはスモール・フィギュアエイト

生理痛があるときにおすすめの動きは『フィギュアエイト』。ヒップサークルほど腰に負担がかからずに、骨盤周りを温めてくれます。

いつもより小さめの8の字でいいので、リラックスして柔らかく揺らすようにやってみてくださいね!

また、座って行う『スネークアームズ』も肩周りをほぐしてくれるのでおすすめ。立って行うと姿勢安定のために変な力を入れてしまいがちな生理中は、座ってできる繊細な動きの練習にぴったりですよ!

私のレッスンでは最初に生徒さんに体調を聞くことが多いです。これは生徒さんのその日の体調に合わせてレッスン内容を調整するため。

個人レッスンはもちろん、グループレッスンでも「今日はここがちょっとつらい」などと教えていただければできるだけ個別に対応させていただきますので、お気軽にお声掛けください★